更年期障害

更年期症状と聞いてみなさんはどのような症状を想像しますか。

ほてり、発汗、肩こり、イライラ、などなど、たくさん思い浮かんだ人もいるかと思います。では、更年期症状はどのようなときに起こるでしょうか。

更年期とはいったいいつのことか、症状を引き起こすものは何なのか、解説します。

更年期の期間

一般的に周閉経期(閉経周辺の時期)と被ります。閉経の前後5年間が更年期と呼ばれます。現在閉経の平均年齢は上がってきており、52-53歳と言われていますので、おおよそ47歳から58歳までが更年期となります。ただし、閉経にも個人差が大きいですので、あくまで目安です。

更年期症状の原因

更年期症状は非常に多様な症状を引き起こします。主な原因はエストロゲンの血中濃度の変動と低下によるとは言われていますが、多様な症状の原因がこれ一つで片づけられてよいものではありません。

更年期は上記の身体的な変化が起こってくる時期です。それに加えて、家庭生活での変化(お子さんの成長、巣立ち、夫の定年など)も大きい時期です。さらには職場での役割の変化(出世、場合によっては降格、後輩の出世など)も重なる時期でもあります。これらの身体的、心理的、社会的因子が複雑に絡み合って症状を引き起こしていると言われています。

このため、特効薬は存在せず、一人一人にあわせた治療を構築する必要があります。

また、更年期症状で最も早く表れるのが「月経異常」です。月経異常のない更年期はない、と言っても過言ではありません。月経が正常であるにも関わらず、更年期様症状が前面に出ている場合は、全く異なる疾患が隠れている可能性があります。

治療について

更年期症状は多かれ少なかれ誰にでも起こるものです。

治療を要するものは、日常生活に支障がある、とご本人が感じるものです。そこで初めて「更年期障害」という病名が使われます。

治療は基本的には症状を緩和する、対症療法が基本となります。以下の治療にもそれぞれ得意な症状、不得意な症状がありますので来院の際にご相談ください。

  • ホルモン補充療法(HRT)
  • 漢方療法
  • 抗うつ薬内服(不安・うつ・神経痛などが主症状の時)
  • 認知行動療法

上記治療の他、体質改善を目的とした食事、栄養補助食品(エクオールなど:当院でも購入可)、日常生活習慣の見直しなども治療効果があるときがあります。

当院では患者様への正確な情報提供のもと、一緒に治療の選択を行うオーダーメイドの治療を心がけております。ご希望の治療や逆に望まない治療などあればぜひお聞かせください。

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